月刊DIGITAL FACTORY

1999年、葉山の自宅で撮影した「海岸エロチカ」（新潮社）をきっかけに伊豆、バリなど移住先でも自宅をスタジオとしてヌードを撮った。自宅に遊びに来た写真好きな女の子、男の子が連れて来た友達、最初から「ヌードを撮って欲しい」と訪ねて来る時もある。旅先で知り合ったというのもあった。大学生、OL、女優志願のフリーター、絵を描きにバリに来た子などさまざまだ。みんな、それぞれの世界で、何かを大事にしたり、失ったりして生きている普通の女の子たちだ。でも不思議！ひとたび脱ぐと、みんな電気みたいにビビッとエロス光線を発してくる。そうするとこっちも頭がクラクラ、汗はダラダラで、何がなんだかわからないうちにシャッターを切りまくる。その間、ほとんど会話は交わさない。ひたすらクネクネと動きまわる身体を見つめ続ける。なんとも奇妙な時間はまたたく間に過ぎて、おしまい。写真だけが残る。